車の後部座席カーテンが違法になるケース7つ|走行中に使える範囲を知ろう!

車の後部座席にカーテンを付けたいものの、「走行中に閉めると違法なのでは」と心配になる人は少なくありません。

結論からいうと、後部座席の側面窓にカーテンを付けること自体が一律に違法とされているわけではなく、運転者の安全確認を妨げない状態なら使用できるのが基本です。

ただし、同じ車内用カーテンでも運転席や助手席の視界を遮ったり、ミラーの機能を損なったりすれば道路交通法上の問題になる可能性があります。

後席用だから絶対に大丈夫と考えるのではなく、取り付け位置と閉めたときの見え方を運転席から確認することが重要です。

ここでは、違法になる可能性があるケースから前席との違い、車検や安全面の注意点まで順番に整理します。

簡単取り付けで直射日光をカット

車の後部座席カーテンが違法になるケース7つ

後部座席の側面窓にカーテンを設置しているだけで、直ちに交通違反になるわけではありません。

重要なのはカーテンの名称や商品分類ではなく、使用した結果として運転者の視野や安全確認、車両の装置などを妨げていないかです。

道路交通法第55条第2項では、運転者の視野や装置の操作を妨げたり、後写鏡の効用を失わせたりするような状態での運転を禁止しています。

後部座席用カーテンでも、次のような使い方は避ける必要があります。

前席の視界まで遮る

後部座席用として販売されているカーテンでも、サイズが大きく運転席や助手席の側方視界まで入り込む設置方法は問題になります。

右左折や合流では斜め後方を目視する場面があるため、運転席に座った状態で必要な範囲が見えるか確認してください。

「後席に付けた」という設置場所だけで判断せず、実際の運転姿勢から見た視界を基準にするのが安全です。

助手席の窓まで覆う

後席から前方へカーテンを延ばし、助手席側の窓まで覆ったまま走行するのは避けなければなりません。

警察の案内でも、運転席または助手席の窓をカーテンなどで閉め、運転者の視野を妨げる状態は「乗車又は積載の方法違反」の取締り対象とされています。

車中泊用の大型カーテンは停車中には便利ですが、発進前に前席周辺を完全に開放する運用が必要です。

ミラー確認を妨げる

道路交通法第55条第2項では、運転者の視野だけでなく「後写鏡の効用を失わせる」状態についても規定しています。

カーテンがサイドミラーを見る視線上に垂れたり、後方確認に必要な範囲を大きく妨げたりする取り付け方は避けましょう。

特にミニバンなどで後方まで大きく仕切るカーテンを使う場合は、通常の後席側面カーテンとは別に考える必要があります。

前面ガラスを隠す

停車中の日よけとしてフロントガラスを覆うサンシェードは一般的ですが、その状態のまま走行することはできません。

後部座席のカーテンと前面ガラスの日よけを同じ感覚で扱わず、走行開始前には前方の視界を完全に確保してください。

車中泊後などはカーテンやシェードを外し忘れやすいため、発進前の確認項目にすると安心です。

運転操作に干渉する

カーテン本体や固定用コードが前席まで伸び、ハンドルやシフトレバーなどの操作に干渉する状態も適切ではありません。

道路交通法第55条第2項は、視野だけでなくハンドルその他の装置の操作を妨げる状態も対象にしています。

長い紐や伸縮レールを使う場合は、急ブレーキでも前方へ移動しないよう確実に固定しましょう。

灯火類の確認を妨げる

通常の後部座席用カーテンは車内側に付けるため問題になりにくいものの、取り付け方法によって車外から必要な灯火類などが確認できない状態を作ってはいけません。

道路交通法第55条第2項では、方向指示器や制動灯、尾灯、後部反射器などを外部から確認できなくなるような状態も禁止しています。

リア周辺まで大きな布や目隠しを広げる特殊な使い方では注意が必要です。

安全確認ができない状態になる

法律上の一律禁止に当たらない後部座席のカーテンでも、運転者自身が安全確認しにくいと感じる状態なら開けて走るほうが安全です。

JAFも、後部座席の窓へのサンシェード等は禁止されていないとしつつ、振り返って後方確認する際に視界を妨げるため、状況によっては外すことが望ましいと案内しています。

  • 右左折時の巻き込み確認
  • 車線変更時の斜め後方確認
  • 駐車時の周囲確認
  • 歩行者や自転車の確認

違反かどうかだけでなく、こうした動作を無理なく行えることを基準にしてください。

使用場所・状態 考え方 注意点
後部座席の側面窓 一律禁止ではない 運転者の視界を確保
運転席の側面窓 走行中は避ける 側方視界を妨げる
助手席の側面窓 走行中は避ける 左側確認を妨げる
フロントガラス 走行中は不可 前方視界を遮る
後方を仕切る大型布 状態により注意 ミラー機能を確認

後部座席なら走行中でも使える?前席との違い

「後部座席なら走行中も閉めてよいのか」という疑問は、前席の窓に関する規制と分けて考えると理解しやすくなります。

国土交通省の保安基準関係資料では、運転者が交通状況を確認するために必要な範囲の窓について可視光線透過率などの基準が定められ、運転者席より後方の部分は区分されています。

そのため、後席側面窓の扱いを前面ガラスや運転席・助手席の窓と単純に同一視する必要はありません。

後席側面は一律禁止ではない

後部座席の左右の窓だけをカーテンで覆うことは、それだけを理由として一律に禁止されているわけではありません。

沖縄県警察の案内でも、走行中にカーテン等で覆ってはいけない窓について「後部席の窓を除く」と明記された資料があります。

ただし、後席に付いていれば必ず合法という意味ではなく、運転者の視野を実際に妨げる状態になっていないことが前提です。

  • 後席の側面だけを覆う
  • 前席へはみ出さない
  • ミラー確認を邪魔しない
  • 運転操作へ干渉しない

前席は視野確保が重要

運転席と助手席の側面窓は、交差点での左右確認や歩行者、自転車の確認に使う重要な範囲です。

徳島県警察は、運転席または助手席の窓をカーテン等で閉めて視野を妨げて運転すると交通違反となり、取締り対象になると案内しています。

カーテンだけでなく、ブラインドやすだれ、大型の物などで外が見通せない場合も同様に考える必要があります。

違反時の扱い

警察の案内では、カーテンなどで視野を妨げた状態で走行する「乗車又は積載の方法違反」について、普通車の反則金6,000円、違反点数1点と示されています。

これは「カーテンを所有していること」に対するペナルティではなく、視野を妨げる状態で運転することが問題です。

項目 内容
主な根拠 道路交通法第55条第2項
違反の例 前席の視野をカーテンで遮る
普通車の反則金 6,000円
違反点数 1点
後席側面 一律禁止ではない

実際の取締りは個別の状態によって判断されるため、視界に不安がある設置方法は避けるのが確実です。

後部座席カーテンは車検に通る?

走行中の交通違反と車検は、同じ「車のルール」でも確認する基準が異なります。

車検では道路運送車両の保安基準に適合しているかが確認されるため、カーテンそのものだけでなく窓ガラスや取付部品の状態も考える必要があります。

特に前面・運転席・助手席の窓と、運転者席より後方の窓では基準上の扱いが異なる点を押さえておきましょう。

後方の窓は扱いが異なる

国土交通省の細目告示では、運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲について可視光線透過率70%以上を求めています。

一方、同じ告示では「運転者席より後方の部分」を区分し、運転者席より後方の座席等の側面ガラスなどをその範囲として定めています。

後部座席の窓は、前席の窓とまったく同じ条件で扱われるわけではないということです。

取付部品も確認する

カーテンを使うときは布部分だけでなく、レールやフック、吸盤、マグネットなどの固定方法にも注意しましょう。

ドアや窓の作動を妨げたり、乗員に危険を与えるような突出物になったりする取り付け方は避けるべきです。

  • 窓の開閉を妨げない
  • ドア操作を邪魔しない
  • 鋭い部品を露出させない
  • エアバッグ周辺を避ける
  • 走行中に外れないよう固定する

純正カーテンや車種専用品であっても、説明書で指定された位置と方法を守って取り付けてください。

車検前に状態を確認する

車検時に不安がある場合は、検査直前になって判断するのではなく、整備工場や検査を依頼する店舗へ現車を見せて確認する方法が確実です。

後席側面用のカーテンだからという理由だけで車検不可と決めつける必要はありませんが、前席まで延びるレールや特殊な加工がある場合は個別確認が向いています。

確認場所 主なポイント
後席側面窓 前席とは基準上の扱いが異なる
カーテンレール 危険な突出や干渉がないか
ドア周辺 開閉や操作を妨げないか
エアバッグ周辺 展開範囲を妨げないか
前席付近 運転視界を遮らないか

子どもの日よけに使うなら何を選ぶ?

後部座席のカーテンは、子どもへの直射日光をやわらげたり、車内で眠りやすい環境を作ったりする目的で使われることが多いアイテムです。

ただし遮光性だけを優先すると、運転者から見た死角が増えたり、外の様子を確認しにくくなったりする場合があります。

走行中に使う前提なら、日よけ性能と安全確認のしやすさを両立できるタイプを選びましょう。

メッシュタイプを選ぶ

完全遮光の布よりも、外の明るさや輪郭がある程度分かるメッシュタイプは、日差しを弱めながら圧迫感を抑えやすい選択肢です。

ただしメッシュなら法律上必ず問題ないという意味ではなく、取り付け位置によって運転者の視野を妨げないことが前提になります。

購入時は窓の大きさだけでなく、運転席から振り返った際の見え方も想定しましょう。

  • 窓サイズに合う
  • 前席にはみ出さない
  • 簡単に開閉できる
  • 走行中に外れにくい
  • 必要なら透け感を確保する

純正品や車種専用品を使う

汎用品は価格が手頃ですが、窓より大きすぎたり固定位置が合わなかったりすると、前方へはみ出して視界を悪くすることがあります。

純正品や車種専用品は窓形状に合わせて設計されているものが多く、適切に装着しやすい点がメリットです。

ただし純正品であっても、走行中の使用可否や使用位置については製品の取扱説明書を優先してください。

用途別に使い分ける

走行中の日よけと、駐車中の目隠しでは求められる性能が異なります。

走行中は視界への影響が小さく開閉しやすいもの、車中泊では遮光性やプライバシー性が高いものというように分けると安全性と快適性を両立しやすくなります。

用途 向くタイプ 重視する点
走行中の日よけ 後席用メッシュ 視界と固定性
子どもの昼寝 開閉式カーテン 日差し調整
駐車中の目隠し 遮光カーテン プライバシー
車中泊 全面シェード 遮光・断熱

駐車中専用の全面シェードは、発進する前に必ず外す習慣を付けておくと安心です。

後部座席カーテンを安全に使うには?

後部座席のカーテンを使うときは、「違反にならない範囲」を探すだけでなく、安全確認をしやすい状態を保つことが大切です。

同じ商品でも車種、座席位置、運転者の体格によって見える範囲が変わるため、装着後の実車確認が欠かせません。

特に初めて取り付けた日は、停車した状態で運転席から周囲の見え方を確認してから走行しましょう。

運転席から確認する

カーテンを閉めた状態で運転席に座り、通常の姿勢で前方、左右、斜め後方、各ミラーを順番に確認します。

首を振って確認する範囲にカーテンが大きく入り込む場合は、閉める位置を調整するか走行中の使用をやめるのが安全です。

家族が主に運転する車なら、運転する人ごとに座席位置が違うため全員が確認してください。

  • 左右の交差道路が見えるか
  • サイドミラーが見えるか
  • 斜め後方を目視できるか
  • バック時の確認を妨げないか
  • カーテンが前へ揺れないか

開けやすさを優先する

日差しの向きや道路環境によって、走行中でも視界を広げたい場面は変わります。

すぐに端へ寄せられるスライド式や、簡単に取り外せるタイプなら、必要なときに視界を確保しやすくなります。

固定力が弱く走行風やドア開閉で外れる製品は、運転席付近へ飛んでくる危険もあるため使用方法を見直しましょう。

迷ったら開けて走る

後部座席の側面カーテンが一律禁止されていないとしても、現場では実際にどの程度運転者の視野を妨げているかが重要です。

「この位置なら大丈夫だろう」とぎりぎりを狙うより、視認性に少しでも不安があれば開けて走るほうが安全です。

確認項目 安全な状態
前席の窓 カーテンがかからない
側方視界 安全確認に支障がない
ミラー 必要な範囲を確認できる
固定 走行中に外れにくい
操作部 紐や布が干渉しない

警察官による判断が必要になりそうな特殊な設置方法なら、使用前に最寄りの警察署や交通相談窓口へ確認する方法もあります。

後部座席のカーテンは視界を確保して使おう

車の後部座席の側面窓にカーテンを付けることは一律に違法ではなく、前面・運転席・助手席の窓とは扱いが異なります。

一方、道路交通法第55条第2項では、運転者の視野や操作を妨げたり、後写鏡の効用を失わせたりする状態での運転が禁止されているため、後席用であっても設置状態には注意が必要です。

運転席や助手席の窓をカーテンで覆って視野を妨げた場合は、乗車又は積載の方法違反として取締りの対象となる可能性があります。

子どもの日よけ目的なら、後席の窓内に収まり、前席からの安全確認を妨げず、必要なときにすぐ開けられる製品が使いやすいでしょう。

法律上許されるかだけで判断せず、運転席から周囲を十分確認できる状態を保つことが、安全にカーテンを活用する基本です。

簡単取り付けで直射日光をカット